Japan Mobility Show 2025で世界初公開される新型車の全貌を徹底解説!注目モデルまとめ

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自動車業界の未来を占う一大イベントとして、Japan Mobility Show 2025が2025年10月30日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催されます。今回のテーマは「さあ、ワクワクする未来を見つけにいこう!」で、136の企業・団体が出展する予定となっています。特に注目されるのが、プレスデーとなる10月29日に予定されている各メーカーからの新型車の世界初公開です。電動化やカーボンニュートラルへの対応が加速する中、日産の新型エルグランド、マツダの新ビジョンモデル、スバルのSTIコンセプトモデル、レクサスの新型IS、そしてホンダの4台の新型モデルなど、日本を代表する自動車メーカーが次々と革新的なモデルを披露します。また、中国のBYDが日本市場向けに開発した軽EVプロトタイプを世界初公開するなど、海外メーカーの参加も前回から大幅に増加しており、国際的なモビリティの祭典としての地位を確立しつつあります。単なる新車発表の場にとどまらず、モビリティが社会課題をどのように解決していくのかを示す重要な機会として、自動車ファンのみならず、幅広い層から大きな関心が寄せられています。

日産自動車の新型エルグランド:第3世代e-POWERで進化するプレミアムミニバン

日産自動車は、Japan Mobility Show 2025において、最も注目される新型車の一つである新型エルグランドを世界初公開します。プレスデー初日となる10月29日に発表される予定で、2026年の発売が見込まれています。新型エルグランドは、日産が誇る電動パワートレイン技術である第3世代e-POWERを搭載し、走る楽しさ環境性能の両立を実現するモデルとして開発されました。

エクステリアデザインにおいては、存在感のある堂々とした佇まいが特徴となっており、プレミアムツーリングモビリティというコンセプトのもと、快適な長距離移動を提供することが目指されています。e-POWERシステムは、エンジンを発電のみに使用し、モーターで駆動するという日産独自の仕組みで、第3世代ではさらなる効率化と走行性能の向上が図られています。静粛性や加速性能の面でも大きな進化が期待されており、従来のミニバンとは一線を画す上質な走りを実現するでしょう。

エルグランドは、日産のフラッグシップミニバンとして長年にわたり、ファミリー層やビジネスユースなど幅広い層から支持を得てきました。新型では、先進の安全技術や快適装備も充実し、プレミアム性がさらに高められる見込みです。室内空間の広さと上質さ、そして電動化による環境性能と走行性能の両立が、新型エルグランドの大きな魅力となります。日産は、電動化を軸とした事業戦略を推進しており、e-POWERの進化はその中核をなすものです。新型エルグランドは、日産の電動化技術の集大成を示すモデルとして、業界内外から大きな期待が寄せられています。

マツダが描く未来の走る歓び:新ビジョンモデルと新型CX-5の日本初披露

マツダは、Japan Mobility Show 2025において、未来の走る歓びを体現する新しいビジョンモデルを世界初公開します。電動化やカーボンニュートラルが進む中でも、マツダが追求し続ける走る歓びの未来像を提示するモデルとして、多くの注目を集めています。このビジョンモデルは、マツダの今後の方向性を示す重要なコンセプトカーと位置付けられており、デザイン、テクノロジー、環境性能のすべてにおいて、マツダの哲学が込められていると見られます。

マツダは従来から人馬一体の走りを大切にしており、電動化時代においてもそのフィロソフィーをどのように継承し、進化させるのかが大きな関心事となっています。ドライバーとクルマが一体となる感覚、運転する楽しさという価値を、電動パワートレインでどのように実現するのか。その答えが、今回のビジョンモデルに込められているはずです。マツダは独自の技術開発路線を貫くメーカーとして知られており、他社とは一線を画した独自の提案を行うことが予想されます。

また、マツダは2025年7月にヨーロッパで発表した新型MAZDA CX-5の日本初披露も予定しています。CX-5はマツダの主力SUVモデルで、世界的にも高い人気を誇ります。新型では、デザインの洗練、走行性能の向上、環境性能の強化などが図られており、日本市場での反応も大いに期待されます。グローバルで高い評価を受けているCX-5の新型が日本でどのように受け入れられるのか、マツダファンならずとも、その全貌が気になるところです。ビジョンモデルの詳細は当日まで明かされていませんが、マツダが提案する未来のモビリティは、きっと私たちにワクワクする体験をもたらしてくれるでしょう。

スバルとSTIの技術力が結集:2台のコンセプトモデルが世界初公開

スバルは、Japan Mobility Show 2025において、STI(Subaru Tecnica International)のコンセプトモデル2台を世界初公開すると発表しました。STIはスバルのモータースポーツ活動やハイパフォーマンスモデルの開発を担う部門で、スバルファンにとっては特別な存在です。今回公開される2台のコンセプトモデルがどのようなものになるのか、詳細は明らかにされていませんが、スバルの走りへのこだわりとSTIの技術力が結集されたモデルになることは間違いありません。

電動化が進む中で、STIブランドがどのように進化するのか、スポーツカーファンの注目度は非常に高いです。スバルは水平対向エンジンシンメトリカルAWD(全輪駆動)を核とした独自の技術で知られており、走行性能と安全性の両立を追求してきました。近年では電動化への対応も進めており、STIコンセプトモデルにも電動化技術が盛り込まれる可能性があります。電動モーターの瞬時のトルク発生特性と、スバルの得意とする四輪駆動技術を組み合わせることで、これまでにない新しい走りの楽しさが生まれるかもしれません。

また、スバルは安全技術アイサイトでも高い評価を得ており、先進運転支援システムの分野でも業界をリードしています。今回のコンセプトモデルには、こうした安全技術と走行性能を高次元で融合させた提案が含まれている可能性があります。スバルが考える未来のスポーツカーは、速さだけでなく、安全性と環境性能も兼ね備えたものになるでしょう。STIブランドの新しい方向性を示す2台のコンセプトモデルは、スバルの未来を占う上で非常に重要な存在となります。

レクサスの新型IS:走る楽しさとラグジュアリーの融合

トヨタの高級車ブランドであるレクサスは、Japan Mobility Show 2025で新型ISを世界初公開します。ISはレクサスのコンパクトFRスポーツセダンとして長年人気を博してきたモデルで、走る楽しさスポーティなデザインを追求し続けています。新型ISでは、レクサスが掲げる走る楽しさの進化がさらに推し進められる見込みです。FR(後輪駆動)レイアウトによる優れた運動性能と、洗練されたデザイン、上質な内装が特徴のISですが、新型ではこれらの要素がさらに磨き上げられると期待されています。

レクサスは電動化戦略を積極的に推進しており、2030年までにグローバルで全モデルに電動車を設定する計画を発表しています。新型ISにも、ハイブリッド電動化技術が搭載される可能性が高く、環境性能と走行性能を高次元で両立したモデルになると予想されます。電動モーターによるアシストで、よりレスポンスの良い加速と、洗練された走りが実現されるでしょう。また、電動化により、静粛性もさらに向上し、ラグジュアリーセダンとしての価値も高まります。

レクサスは先進の安全技術や快適装備の面でも常に最新のものを投入しており、新型ISにも最新の運転支援システムや情報通信技術が搭載されることでしょう。ドライバーをサポートする先進的な機能により、安全性と快適性が大幅に向上します。ラグジュアリーとスポーティさを兼ね備えたセダンとして、新型ISの登場は多くのファンが待ち望んでいます。レクサスブランドが追求する質感の高さ走りの楽しさが融合した新型ISは、日本のプレミアムセダン市場に新たな風を吹き込むことになるでしょう。

トヨタ自動車の戦略:センチュリーの独立ブランド化と多様なモビリティ提案

トヨタ自動車もJapan Mobility Show 2025に出展することが発表されています。世界最大の自動車メーカーであるトヨタは、電動化、自動運転、コネクテッド技術など、次世代モビリティのあらゆる分野で先進的な取り組みを行っています。トヨタは2030年に向けて、バッテリーEV(BEV)の販売台数を年間150万台にすることを目標に掲げており、電動化への投資を加速させています。また、全固体電池の実用化にも取り組んでおり、航続距離や充電時間の大幅な改善が期待されています。

今回のJapan Mobility Show 2025では、トヨタは新型クラウンシリーズやセンチュリーなど最新モデルを展示する予定です。特に注目されるのは、センチュリーを独立したラグジュアリーブランドとして位置づける新戦略です。これまでトヨタブランドの最高峰として位置づけられてきたセンチュリーですが、今後は独立ブランドとして展開することで、より明確なブランドアイデンティティを確立し、グローバル市場でのプレゼンスを高める狙いがあると見られます。レクサスとは異なる、日本の伝統美とおもてなしの精神を体現したラグジュアリーブランドとして、センチュリーがどのように進化するのか注目されます。

また、トヨタの取り組みの一つとして制作されたトヨタミライドンも展示される予定です。これはトヨタのプロジェクトから生まれた実験的な車両で、未来のモビリティの可能性を探る取り組みの一環として注目されています。トヨタはまた、カーボンニュートラル実現に向けて、BEVだけでなく、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、水素燃料電池車など、多様な選択肢を提供するマルチパスウェイ戦略を掲げています。この戦略に基づいた多彩な展示が行われる可能性もあります。エネルギー事情や使用環境が異なる世界各地のニーズに応えるため、トヨタは多様な技術オプションを用意し、最適なソリューションを提供していく方針です。

ホンダの野心的な展開:4台の新型モデルが示す電動化の未来

ホンダは、Japan Mobility Show 2025において、4台の新型モデルを世界初公開すると発表し、大きな話題を呼んでいます。これらのモデルは、ホンダが追求するFun to Drive(運転する楽しさ)の哲学を体現するものとして期待されています。まず、注目されるのはHonda 0シリーズのプロトタイプモデルです。Honda 0シリーズは、ホンダの次世代電動車戦略の中核をなすもので、BEV専用プラットフォームを採用した新しいシリーズです。このプロトタイプは、ホンダの電動化ビジョンを具体的に示すモデルとして、大きな期待が寄せられています。

次に、小型4輪EVプロトタイプが公開されます。このモデルは、ホンダが大切にしてきたFun to Driveの哲学を小型EVでどのように実現するかを示すものです。コンパクトなボディサイズながらも、ホンダらしい走りの楽しさを提供することを目指したモデルとして注目されています。都市部での使い勝手と環境性能、そして運転する楽しさを両立させたモデルになると予想されます。電動モーターの特性を活かした俊敏な動きと、取り回しの良さが魅力となるでしょう。

3つ目は、二輪EVコンセプトモデルです。ホンダは二輪車メーカーとしても世界的に高い地位を占めており、二輪の電動化にも積極的に取り組んでいます。このコンセプトモデルは、電動化時代における二輪車の新しい可能性を示すものとして期待されています。4つ目は、Honda e-MTBプロトタイプです。MTBはマウンテンバイクを意味し、電動アシスト自転車の進化形として、新しいモビリティの可能性を提示するモデルです。環境に優しく、健康的で、楽しい移動手段として、e-MTBは新しいライフスタイルを提案する製品として注目されます。

また、ホンダはすでに市場に投入されているモデルも展示します。2025年9月12日に発売されたN-ONE e:は、軽自動車のN-ONEに電動パワートレインを搭載したモデルで、日本市場における電動化の推進に貢献する製品として期待されています。さらに、2025年9月5日に発売された新型Prelude(プレリュード)も展示されます。プレリュードは、進化したe:HEVハイブリッドシステムを搭載しており、ホンダのハイブリッド技術の最新成果を体現するモデルです。スポーティな走りと高い環境性能を両立させたプレリュードは、ホンダファンから熱い視線を集めています。ホンダの展示は、4輪車、2輪車、さらにはe-MTBまで、幅広いモビリティソリューションを提示するものとなっており、ホンダが考える未来のモビリティの多様性を示すものとして注目されます。

スズキの総合モビリティ戦略:By Your Sideの精神で社会課題に挑む

スズキは、Japan Mobility Show 2025において、コーポレートスローガン「By Your Side(そばにいる)」をテーマに出展します。総合モビリティメーカーとしての技術を結集し、お客様ひとりひとりの困りごとの解決に寄り添うインフラモビリティを提案する方針です。スズキは、軽自動車を中心とした四輪車だけでなく、二輪車、船外機、電動車いすなど、幅広いモビリティ製品を手掛けるメーカーです。By Your Sideというスローガンには、あらゆる場面でお客様の生活に寄り添い、サポートしたいというスズキの想いが込められています。

今回の出展では、こうした幅広い製品ラインアップを活かし、日常生活からレジャー、ビジネスまで、さまざまなシーンで役立つモビリティソリューションが提示されると予想されます。特に、地方や過疎地域における移動の課題解決や、高齢者の移動支援など、社会課題に対応したインフラモビリティの提案が注目されます。日本は急速に高齢化が進んでおり、移動に困難を抱える方々が増えています。スズキの提案は、こうした課題に対する一つの解決策となる可能性があります。

スズキは、インドをはじめとする新興国市場でも高いシェアを持ち、グローバルに事業を展開しています。世界各地で培った技術やノウハウを日本市場にも還元し、多様なニーズに応えるモビリティを提案することが期待されます。スズキの強みは、コンパクトで使いやすく、価格も手頃な製品を提供できることです。この強みを活かし、より多くの人々に移動の自由と楽しさを提供することが、スズキの使命と言えるでしょう。Japan Mobility Show 2025では、スズキがどのような形でBy Your Sideの精神を体現するのか、具体的な展示内容に注目が集まります。

三菱自動車の冒険心:FOREVER ADVENTUREが描く電動クロスオーバーSUV

三菱自動車は、「FOREVER ADVENTURE(永遠の冒険)」をブーステーマに掲げ、Japan Mobility Show 2025に出展します。遠い未来であっても変わることのない冒険の素晴らしさを、三菱自動車の将来技術を詰め込んだコンセプトカーや、冒険を後押しするモデルラインアップとともに表現します。最大の注目は、世界初披露となる電動クロスオーバーSUVのコンセプトカーです。三菱自動車の将来技術が集約されたこのコンセプトカーは、電動化時代における冒険の新しい形を提示するものとして期待されています。

詳細はまだ明らかにされていませんが、三菱自動車が得意とする四輪駆動技術電動化技術を融合させた、新世代のSUVになると予想されます。電動モーターの瞬時のトルク発生により、オフロードでの走破性が大幅に向上する可能性があります。また、バッテリーを低い位置に配置することで、重心が低くなり、安定性も向上するでしょう。展示車両には、デリカD:5、デリカミニ、トライトン、アウトランダーPHEVなど、ドライバーそれぞれの冒険スタイルに応えるラインアップが含まれます。

デリカD:5は、ミニバンとSUVの特性を併せ持つユニークなモデルで、家族でのキャンプや旅行に最適です。デリカミニは、軽自動車サイズながらもデリカのDNAを受け継ぐ本格派で、街乗りからアウトドアまで幅広く活躍します。トライトンは、三菱自動車のピックアップトラックで、タフな性能と実用性を兼ね備えています。アウトランダーPHEVは、プラグインハイブリッドSUVとして、環境性能と走破性を両立した人気モデルです。三菱自動車のブースでは、五感を刺激する展示を通して、心豊かな未来のモビリティライフを提案します。冒険心を呼び覚まし、新しい体験を求めるすべての人に向けたメッセージが込められています。

三菱ふそうの挑戦:水素技術で切り開く商用車の脱炭素化

商用車メーカーの三菱ふそうトラック・バスは、Japan Mobility Show 2025において、水素エンジン燃料電池を搭載した2台の大型トラックを世界初公開します。物流業界が直面する環境課題や人手不足などの課題に対し、先進技術を活用したソリューションを提示します。水素は、カーボンニュートラル実現に向けた重要なエネルギー源として注目されています。燃料電池は水素と酸素の化学反応で電気を生成し、排出されるのは水だけという究極のクリーンエネルギーです。また、水素エンジンは、既存のエンジン技術をベースに水素を燃料として使用するもので、走行時のCO2排出がゼロになります。

三菱ふそうは、これらの2つの異なる水素活用技術を搭載した大型トラックを同時に公開することで、物流の脱炭素化に向けた多様なアプローチを提示します。実車展示に加え、パネル展示を通して、三菱ふそうが描く商用車両や物流の効率化を実現する輸送の未来が示される予定です。商用車は、物流や交通インフラを支える重要な存在ですが、同時に環境負荷も大きい分野です。電動化や水素活用による脱炭素化は、商用車業界の喫緊の課題であり、三菱ふそうの取り組みは業界全体に大きな影響を与えることが期待されます。特に、長距離輸送や重量物輸送において、バッテリーEVでは航続距離や充電時間の制約があるため、水素技術は非常に有力な選択肢となります。

BYDの日本市場攻略:軽EVプロトタイプで本格参入を加速

中国の電動車大手BYDは、Japan Mobility Show 2025に過去最大規模の13台を出展します。前回の出展を大きく上回る規模で、日本市場への本格参入の意欲を明確に示しています。最大の注目は、日本独自の軽規格に準拠した、BYD初の海外専用設計モデルとなる軽EVプロトタイプの世界初公開です。BYDはこれまで、グローバルで展開するモデルを各国市場に投入してきましたが、今回の軽EVは日本市場のために専用開発された初めてのモデルとなります。

日本の軽自動車は、全高1.8m以下、全長3.4m以下、全幅1.48m以下という厳しいサイズ制限があり、エンジン排気量も660cc以下に限定されています。この独特な規格に対応したEVを開発することは、BYDにとっても大きなチャレンジです。しかし、軽自動車は日本市場で約4割のシェアを占める重要なカテゴリーであり、この分野への参入は日本市場での成功に不可欠と言えます。BYDがどのような軽EVを提案するのか、性能、価格、デザインなど、あらゆる面で注目が集まっています。

また、BYD Auto Japanの乗用車部門は8台を出展し、YANGWANG U9のダンスパフォーマンスやHARIBOWの特別パフォーマンスなどのイベントも予定されています。YANGWANG U9は、BYDの高級ブランド「YANGWANG(仰望)」のスーパーカーで、4つのホイールを独立制御することで車体を上下させるダンスモードを搭載しており、その驚きのパフォーマンスが披露される予定です。商用車部門では5台を出展し、小型EVバスJ6をベースに新規開発したJ6リビングカーをジャパンプレミアとして公開します。J6リビングカーは、移動可能なオフィスとして開発されたもので、新しい働き方やライフスタイルを提案する製品として注目されます。BYDは世界最大のバッテリーメーカーでもあり、電動車の心臓部であるバッテリー技術で圧倒的な競争力を持っています。コストパフォーマンスに優れた電動車を提供することで、日本市場でのシェア拡大を目指しています。

国際化するJapan Mobility Show:海外メーカー参加が5倍に増加

Japan Mobility Show 2025では、海外メーカーの参加が大幅に増加しています。完成車の海外メーカーは8社と、前回の4社から倍増しました。全体では海外企業が40社以上参加し、前回の8社から5倍に増加しています。参加が確認されている海外メーカーには、BMW(ドイツ)、BYD(中国)、Hyundai(韓国)、MINI(ドイツ)、Mercedes-Benz(ドイツ)などの乗用車メーカーに加え、商用車部門ではKIA(韓国)、ASF(中国)なども参加します。

この海外メーカーの参加増加は、日本市場への関心の高まりを示すとともに、Japan Mobility Showが国際的なモビリティイベントとしての地位を確立しつつあることを示しています。特に、中国や韓国の電動車メーカーの積極的な参加は、電動化の波が世界的に広がっていることを象徴しています。BMW、Mercedes-Benzといったドイツの高級車メーカーは、伝統的な内燃機関技術に加え、電動化でも先進的な取り組みを行っており、最新の電動モデルや技術展示が期待されます。

Hyundaiは、グループとして世界第3位の自動車メーカーであり、電動化や水素燃料電池車の開発でも先行しています。日本市場では乗用車の販売から一度撤退しましたが、再参入に向けた動きも注目されます。全体で480以上の企業・団体が参加する見込みで、これは前回の475を上回り、過去最高規模のイベントとなります。自動車メーカーだけでなく、部品メーカー、テクノロジー企業、モビリティサービス事業者など、多様なプレイヤーが集結し、モビリティの未来を多角的に提示する場となります。

Japan Mobility Show 2025の社会的意義:課題解決のプラットフォームとして

Japan Mobility Show 2025は、単なる新車の発表の場ではなく、モビリティの未来を考える場として位置付けられています。気候変動対策、都市の課題解決、高齢化社会への対応など、社会が直面するさまざまな課題に対して、モビリティがどのような役割を果たせるのかを示す場でもあります。136の出展企業・団体には、自動車メーカーだけでなく、部品メーカー、IT企業、モビリティサービス事業者など、多様なプレイヤーが含まれています。これらの企業が協力し、新しいモビリティエコシステムを構築していく動きも注目されます。

電動化が急速に進む中、バッテリー技術充電インフラエネルギーマネジメントなど、関連する技術やサービスの進化も重要です。Japan Mobility Show 2025では、こうした周辺領域の展示も充実していると見られます。また、自動運転技術の進展も大きなテーマの一つです。レベル4以上の高度な自動運転の実用化が視野に入ってきており、社会実装に向けた課題や解決策が議論されることが期待されます。自動運転は、高齢者や障害を持つ方々の移動手段を確保する手段として、また、物流の効率化や交通事故の削減にも貢献する技術として、大きな可能性を秘めています。

充実した体験コンテンツ:Tokyo Future Tour 2035とOut of KidZania

Japan Mobility Show 2025は、単に新型車を見るだけでなく、さまざまな体験コンテンツが用意されており、来場者がワクワクする未来を実際に体感できるイベントとして企画されています。Tokyo Future Tour 2035は、10年後の生活や景色を体験できる未来ツアープログラムです。トヨタとホンダのプロジェクトから生まれたトヨタミライドンホンダコライドンが展示される予定で、2035年の東京の街並みや生活がどのようになっているかを想像しながら、未来のモビリティを体感できます。このプログラムは、単なる展示ではなく、来場者が未来の世界に没入できる体験型コンテンツとして注目されています。

子供向けのコンテンツとして、Out of KidZania in Japan Mobility Show 2025が実施されます。これは、小学生以下を対象に、モビリティ産業に関わる多様な仕事を体験できる職業・社会体験施設「キッザニア」とのコラボレーションコンテンツです。今年は体験料無料で実施されるため、家族連れでの来場にも最適です。子供たちが自動車産業やモビリティの仕事を楽しく学べる貴重な機会となります。次世代を担う子供たちに、モビリティの魅力を伝えることは、産業の未来にとって非常に重要です。

AJAJガイドツアーは、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)の会員有志が専門家の視点でジャパンモビリティショーとクルマの魅力をガイドするツアーです。プロのジャーナリストによる解説を聞きながら会場を回ることで、より深く自動車やモビリティの技術を理解することができます。自動車に詳しくない方でも、専門家のガイドがあれば、楽しく学びながら見学できます。JMSグルメストリートは、ワクワク感をコンセプトに会場の各所に約40店舗のバリエーション豊かなキッチンカーが集結します。長時間の見学で疲れたときに、美味しい食事を楽しむことができ、イベントの楽しみがさらに広がります。

チケット情報とアクセス:事前購入がおすすめ

チケットは2025年9月10日より販売が開始されました。提携プレイガイドでのオンライン販売とコンビニエンスストアでの取り扱いのみとなり、会場窓口での各種チケット販売は行われませんので、事前の購入をお勧めします。チケットの種類は以下の通りです。前売券は2700円当日券は3000円となっています。高校生以下は無料で入場できるため、学生の方や家族連れには嬉しい配慮です。

アーリーエントリーチケットは、土日・祝日のみの販売で、一般開場時間の1時間前から入場できる特別なチケットです。枚数限定のため、混雑を避けてゆっくり見学したい方には最適です。早い時間帯であれば、人気の展示車両も落ち着いて見ることができます。アフター4チケットは、16時以降にお求めやすく入場できるチケットで、日曜を除く日に利用可能です。仕事帰りや夕方から訪れたい方に便利なオプションです。

公式アプリは9月30日からリリースされており、Out of KidZania in Japan Mobility Show 2025やAJAJガイドツアーの予約は公式アプリのみで受け付けています。アプリには、来場者の趣味や目的に合ったコースプラン提案機能や、各種体験コンテンツの事前予約機能、さらにはフードエリアの混雑状況表示など、待ち時間を少なく、効率的に楽しむためのサポート機能が充実しています。来場前にアプリをダウンロードしておくことをお勧めします。会場となる東京ビッグサイト(東京都江東区有明)へのアクセスは、りんかい線「国際展示場駅」、ゆりかもめ「国際展示場正門駅」が最寄り駅となります。

まとめ:モビリティの未来を体感する11日間

Japan Mobility Show 2025は、日本の自動車産業とモビリティの未来を占う重要なイベントです。日産の新型エルグランド、マツダの新ビジョンモデル、スバルのSTIコンセプトモデル2台、レクサスの新型ISなど、世界初公開される注目モデルが目白押しです。各メーカーは、電動化やカーボンニュートラルへの対応を進めながらも、それぞれが大切にしてきた走る楽しさやブランドの個性を失わない提案を行おうとしています。技術の進化と人間の感性の融合が、これからのモビリティに求められる重要な要素であることが、このショーを通じて改めて確認されるでしょう。

10月30日から11月9日まで開催されるJapan Mobility Show 2025は、自動車ファンはもちろん、モビリティの未来に関心を持つすべての人にとって見逃せないイベントです。世界初公開される新型車の数々を直接見ることができる貴重な機会であり、各メーカーのブースで最新技術に触れることで、モビリティの未来をより身近に感じることができるはずです。さあ、ワクワクする未来を見つけに行きましょう。

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