年末年始の帰省や旅行を計画する際、多くの方が頭を悩ませるのが新幹線の予約問題です。特に「新幹線の年末年始予約はいつから可能なのか」「1か月前10時の予約開始にどう備えればよいのか」といった疑問は、この時期になると検索数が急増します。新幹線の指定席は乗車日の1か月前の午前10時から全国一斉に発売が開始されるというルールがあり、このタイミングを逃すと希望の列車が満席になってしまう可能性が高くなります。2025年から2026年にかけての年末年始は、曜日の並びが非常に良く、多くの方が長期休暇を取得できる見込みです。そのため、例年以上の混雑が予想されており、早めの情報収集と計画的な予約行動が求められています。本記事では、新幹線の年末年始予約に関する基本的なルールから、実際に予約を成功させるための具体的なテクニック、さらには予約が取れなかった場合の対処法まで、包括的に解説していきます。年末年始の移動をスムーズに行うために、ぜひ参考にしてください。
新幹線予約の基本ルールと1か月前10時の仕組み
新幹線のきっぷ予約において最も重要な基本ルールは、乗車日の1か月前の午前10時から全国一斉に発売が開始されるという点です。このルールはJR各社が公平性を保つために設定したもので、駅の窓口での購入、自動券売機での購入、インターネット予約サービスを通じた購入など、どのような方法を選択しても同じタイミングで発売が開始されます。具体的な例を挙げると、2025年12月30日の新幹線に乗車したい場合は、2025年11月30日の午前10時から予約が可能になります。同様に、2026年1月3日の新幹線を予約したい場合は、2025年12月3日の午前10時が予約開始時刻となります。
この1か月前10時というルールが重要視される理由は、年末年始のような繁忙期には予約開始と同時に人気列車の座席が埋まってしまうためです。特に下りの帰省ラッシュである12月30日や、上りのUターンラッシュである1月3日の指定席は、10時の予約開始から数分で満席になることも珍しくありません。そのため、希望の列車を確保するためには、この1か月前10時というタイミングに合わせて準備を整えておくことが不可欠となります。
エクスプレス予約、スマートEX、えきねっと、その他のインターネット予約サービス、さらには駅窓口での販売も、すべて同時刻にスタートを切ります。ただし、一部のサービスでは事前申込制度が用意されており、発売開始前に予約の意思表示ができる仕組みも存在します。これらの事前申込サービスを活用することで、10時ちょうどに予約操作を行わなくても、自動的に予約処理が進められる可能性があります。
2025年から2026年年末年始の期間と混雑予測
2025年から2026年の年末年始は、カレンダー上の曜日配列が非常に良好であるため、多くの方にとって長期休暇を取得しやすい期間となっています。具体的には、2025年12月27日が土曜日であることから、この日から年末年始休暇に入る方が多く、2026年1月4日の日曜日までを休暇期間とすると、最長で9日間の連続した休みを確保できる計算になります。この長期休暇の取りやすさが、新幹線利用者数の増加に直結すると予測されています。
JR東海とJR西日本の公式発表によると、2025年12月26日から2026年1月4日までの期間、東京から博多間を運転するすべての「のぞみ」号が全席指定席となることが決定しています。この期間中、「のぞみ」号には自由席が一切設定されないため、自由席特急券を持っている方は「のぞみ」号の座席に着席することができません。空席があったとしても、自由席特急券では座席を利用できないというルールが適用されます。自由席特急券で「のぞみ」号に乗車する場合は、普通車のデッキに立って乗車することのみが許可されています。
前年度である2024年から2025年の年末年始においては、全席指定席期間は2024年12月27日の金曜日から2025年1月5日の日曜日までと設定されていました。2025年から2026年の年末年始は12月26日から1月4日と、前年度と比較して1日早く開始し、1日早く終了する形となっています。この違いは曜日の関係による調整であり、実際の繁忙期の需要に合わせた対応といえます。
混雑のピーク日について詳しく見ていくと、下り列車、つまり東京から地方への帰省ラッシュについては、12月30日が最も混雑するピーク日となることが予測されています。JR東日本が公開している過去のデータを分析すると、在来線を含む下り列車は12月30日に最も多くの指定席予約が記録されており、12月29日と30日の新幹線は各方面とも日中時間帯では満席の列車が多数出現する状況でした。特に東京から新大阪方面への下りは12月28日の午前中から混雑が始まる傾向があり、朝7時台から夕方15時台まで満席状態が続くことも珍しくありません。
2025年から2026年の年末年始帰省ラッシュは、2025年12月27日から始まり12月30日までがピークと予測されています。特に注目すべき点として、12月27日が土曜日であるため、公務員をはじめとする多くの職種の方々がこの日から休暇に入ります。これにより、例年よりも早い段階から混雑が集中する可能性が高く、12月27日と28日も相当な混雑が予想されます。
上り列車、つまり地方から東京へのUターンラッシュについては、1月3日が新幹線の混雑ピーク日です。JR東日本のデータにおいても、上り列車は1月3日に最も多くの指定席予約が記録されており、1月2日と3日の新幹線は各方面とも日中時間帯では満席の列車が多い状況でした。東北・秋田・山形・上越・北陸新幹線の上りは1月3日と4日がピークとなります。上りの特徴として、午後以降は終電まで席が埋まるケースが非常に多く、早朝の時間帯しか空席がないという状況が生まれます。このため、Uターンラッシュ時に上り新幹線を利用する場合は、午前中の早い時間帯を狙うか、混雑ピーク日を避けた計画を立てることが戦略的に重要です。
のぞみ号全席指定席制度の詳細と注意点
年末年始期間中の「のぞみ」号全席指定席制度については、いくつかの重要な注意点を理解しておく必要があります。この制度は混雑緩和と安全確保を目的として導入されたものですが、利用者にとっては通常期とは異なる対応が求められます。
まず最も重要な点として、自由席特急券をお持ちの方は、「のぞみ」号では座席に着席することができないということを認識しておく必要があります。これは車内に空席があったとしても同様で、自由席特急券では普通車のデッキに立って乗車することは可能ですが、空いている席に座ることは認められていません。このルールは厳格に適用されるため、「のぞみ」号を利用したい場合は必ず指定席を予約する必要があります。
一方で、「のぞみ」号以外の列車については通常通り自由席が設定されます。具体的には、「ひかり」「こだま」「みずほ」「さくら」といった列車には自由席車両が連結されており、自由席特急券で乗車することが可能です。したがって、年末年始期間中に自由席を利用したい場合は、これらの列車を選択する必要があります。ただし、これらの列車も年末年始は非常に混雑するため、自由席に着席できる保証はありません。
「ひかり」号の自由席車両は1号車から5号車まで、「こだま」号の自由席車両は1号車から7号車、および13号車から15号車となっています。座席数を比較すると、「ひかり」の場合、1号車が65席、2号車が100席、3号車が85席、4号車が100席、5号車が90席となっています。列に並ぶ人数が同程度であれば、座席数が多い偶数の車両を選ぶ方が座れる可能性が高まります。このような細かい情報を把握しておくことで、自由席利用時の着席確率を上げることができます。
新幹線予約サービスの特徴と選び方
年末年始の新幹線予約を成功させるためには、各予約サービスの特徴を十分に理解し、自分の利用パターンや条件に合ったものを選択することが重要です。主要な予約サービスについて、それぞれの特徴と利点を詳しく解説していきます。
エクスプレス予約は、東海道・山陽・九州新幹線を頻繁に利用する方に最適なサービスです。年会費として1,100円（税込）が必要となりますが、その分割引額が大きいことが特徴です。年に2回以上新幹線を往復で利用するのであれば、エクスプレス予約の会員になることで年会費以上の割引を受けられる計算になります。このサービスの最大の利点は、乗車日の1年前から指定席を予約できるという点です。つまり、2025年の年末年始の新幹線チケットは、2024年の年末年始時点から予約可能だったということになります。この1年前予約機能を活用すれば、1か月前10時の激しい予約競争に参加する必要がなくなります。
スマートEXは、年会費無料で手持ちのクレジットカードを登録するだけで利用できる手軽さが大きな魅力です。割引額は一律200円と比較的小さいものの、会員登録が簡単で気軽に使える点が評価されています。予約は1年前の午前5時30分から発車4分前まで可能で、無料で予約の変更が何度でも行えます。エクスプレス予約と同様に、乗車日1年前からの予約が可能であるため、早期に計画を立てることができます。ただし、スマートEXでは特急券だけを購入することはできず、必ず乗車券とセットで購入する必要があるという制限があります。
えきねっとは、JR東日本が運営するサービスで、全国の新幹線や特急列車の予約が可能です。えきねっとトクだ値を活用すれば、5パーセントから35パーセントの割引を受けられる場合があります。このサービスの特徴的な機能として、えきねっと事前受付があります。これは乗車日1か月前のさらに1週間前（同曜日）の14時00分から事前の申込みができるサービスです。ただし、事前受付は予約を確約するものではなく、実際に手配が行われるのは乗車日1か月前の10時00分からとなります。したがって、混雑時には座席が確保できない可能性もあるため、事前受付を利用したからといって安心はできません。
予約を確実に取るための実践的テクニック
年末年始の混雑期に新幹線の指定席を確保するためには、いくつかの効果的なテクニックを組み合わせて活用することが重要です。以下では、実際に予約成功率を高めるための具体的な方法を詳しく解説していきます。
事前申込サービスの活用は、予約成功への第一歩です。えきねっとの事前受付では、通常の発売開始日である乗車日1か月前の10時よりもさらに1週間前の同曜日の14時から、乗車日1か月前の9時54分までの間に申し込むことができます。この事前受付を利用することで、発売開始と同時に自動的に予約処理が行われます。ただし、事前受付経由で切符を手配した場合、入っている予約を順番に処理していく仕組みのため、10時になってすぐに切符が取れるとは限りません。混み合っている時期は昼前くらいまで結果が確定しないこともあります。それでも、自分で10時に予約操作を行う必要がないため、確実性という点では大きなメリットがあります。
「10時打ち」と呼ばれる方法も効果的です。これは事前に「10時になったらすぐに手配をしてほしい」という依頼ができるサービスで、主要駅のみどりの窓口で対応してもらえます。また、旅行会社でも受け付けてくれる店舗が存在します。10時打ちは公式サービスではないため、ルールは駅や旅行会社によって若干異なります。確実に席を確保したい場合は、この10時打ちを利用するか、自分で10時ちょうどにえきねっとで予約するか、みどりの窓口で手配してもらう方法が有効です。特に人気の高い列車の予約では、この10時打ちサービスを利用する価値は十分にあります。
早期予約割引の活用も検討すべきポイントです。EX早特を利用すると、乗車日の3日から28日前までに予約することで割引が適用されます。お先にトクだ値を利用すると乗車日の13日前まで、お先にトクだ値スペシャルを利用すると20日前までに予約することで、より高い割引率が適用されます。ただし、これらの早割チケットは座席数に限りがあるため、人気の日程では早期に売り切れることがあります。また、年末年始の最繁忙期には設定除外日が存在する場合もあるため、事前に確認が必要です。
臨時列車を狙う方法も有効な戦略です。臨時列車は混雑時期に臨時で運行される列車で、一部の旅行会社では取り扱いを敬遠するケースがあり、結果的に満席になるのが遅くなる傾向があります。定期列車が満席の場合でも、臨時列車には空席がある可能性があるため、チェックしてみる価値は十分にあります。臨時列車の運行スケジュールはJR各社の公式サイトで確認できます。
長距離移動の場合は、列車を乗り継ぐ方法も検討に値します。直通列車よりも区間を分けて予約すると、空席が見つかる可能性が高まります。例えば、東京から博多への直通「のぞみ」が取れない場合、東京から新大阪、新大阪から博多と分けて予約することで、席を確保できる可能性があります。乗り継ぎの手間は増えますが、確実に移動できるという安心感を得られます。
自由席を確保するための戦略
年末年始期間中、「のぞみ」号は全席指定席となりますが、「ひかり」や「こだま」では自由席が設定されています。これらの列車で自由席を確保するための戦略を理解しておくことは、予約が取れなかった場合のバックアップとして非常に重要です。
始発駅からの乗車が最も効果的な方法です。例えば新大阪から東京方面に向かう場合、始発の「ひかり」に狙いを定めます。所要時間は「のぞみ」より25分程度遅いだけです。着席確率を上げることを優先するなら、始発駅まで移動してから乗車した方が良いでしょう。途中駅からの乗車では、すでに多くの席が埋まっている可能性が高くなります。
列車の選択について考えると、「こだま」は東京から新大阪間を乗り通す人が少なく、途中で乗客の入れ替わりがあります。そのため、最初は自由席に着席できなくても、途中駅でどこかの席に座れる可能性が高いです。「ひかり」よりも停車駅が多い分、乗降客の動きが頻繁にあるためです。
1本見送る戦略も有効です。ホームに到着したのが発車間際で、とても座れそうにない状況であれば、自由席の列に並び直して次の「ひかり」を待つことをお勧めします。「ひかり」は1時間に2本程度運行されているので、待っても30分程度です。1本見送って着席する方が、立ちっぱなしで長時間移動するより遥かに楽です。特に東京から新大阪間のような長距離移動では、この戦略が体力的にも精神的にも負担を軽減します。
予約が取れなかった場合の対処法
万全の準備をしても、希望の列車の指定席が取れないことは十分に起こり得ます。そのような場合でも諦めずに、以下のような対処法を試してみることが重要です。
キャンセル待ちを狙う方法があります。予約が満席でも、出発日が近づくとキャンセルが出ることがあります。特に、出発日の2週間前から1週間前にかけてキャンセルが増える傾向があります。これは予定変更やキャンセル料が安いうちに取り消しを行う人が多いためです。定期的に空席状況をチェックすることで、キャンセル分を押さえられる可能性があります。えきねっとやエクスプレス予約などのインターネット予約サービスでは、空席状況をリアルタイムで確認できるため、こまめにチェックすることをお勧めします。
時間帯を変更する方法も効果的です。混雑ピーク時間帯を避けて、早朝や夜間の列車を選択することで、空席を見つけやすくなります。例えば、朝6時台や夜20時以降の列車は比較的空いていることが多いです。特に早朝便は、朝が苦手な人が避ける傾向にあるため、日中の列車と比べて空席が残っていることがあります。
乗車日を変更することも検討に値します。混雑ピーク日を避けて、1日前や1日後にずらすだけで、予約が取りやすくなることがあります。年末年始の場合、12月30日ではなく29日や31日、1月3日ではなく2日や4日といった具合です。特に12月31日や1月1日は、移動を避ける人が多いため、意外と空席がある場合があります。
他の交通手段を組み合わせる方法もあります。一部区間だけ新幹線を利用し、残りは在来線や高速バスを利用するという選択肢も考えられます。例えば、東京から名古屋まで新幹線、名古屋から大阪まで在来線という組み合わせです。移動時間は増えますが、確実に目的地に到着できるという点では有効な手段です。
座席の位置にこだわらないことも重要です。グリーン車や普通車指定席でも窓側や通路側など座席の位置にこだわらなければ、予約が取れる可能性が高まります。3列シートの真ん中の席などは最後まで空いていることがあります。快適性は若干犠牲になりますが、座席を確保できるという点では妥協する価値があります。
新幹線の料金体系と割引サービス
年末年始の新幹線予約を計画する際には、料金体系を理解しておくことも重要です。特に時期による料金変動については、事前に把握しておく必要があります。
東京から新大阪までの区間では、「のぞみ」の通常期指定席が14,720円、自由席が13,870円、グリーン車が19,590円となっています。「ひかり」や「こだま」の場合は、指定席が14,400円、自由席が13,870円で全列車共通、グリーン車が19,270円です。「のぞみ」と「ひかり・こだま」では、指定席料金に320円の差があります。
ここで注意すべきなのは、時期による料金変動です。指定席料金は乗車日により変動し、最繁忙期は400円増し、繁忙期は200円増し、閑散期は200円引きとなります。年末年始は繁忙期または最繁忙期に該当するため、通常期よりも200円から400円高くなることを覚えておいてください。この追加料金は各区間に適用されるため、長距離移動の場合はより大きな影響があります。
早期予約割引サービスについても詳しく見ていきます。EX早特シリーズは、エクスプレス予約とスマートEXの会員向けの早期購入型割引商品です。乗車日の一定期間前までに予約することで、通常のEX予約サービスよりもお得な価格で新幹線を利用できます。「EX早特7」は、乗車日の7日前までに予約・購入すると、通常の予約料金より安く新幹線に乗ることができるサービスです。「EX早特21」は、21日前までに予約すればさらに安く新幹線に乗ることができます。割引率は目安で10パーセント程度です。例えば、東京から広島の場合、通常のEX予約なら19,180円ですが、EX早特21なら15,390円で利用でき、これは約20パーセントの割引に相当します。
これらの早特商品は、インターネット専用チケットですので、駅の窓口などでは購入できません。「EX早特」を購入するには、「スマートEX」（年会費無料）か「エクスプレス予約」（年会費1,100円）に会員登録する必要があります。
えきねっとで販売されている「トクだ値」は、列車・席数・区間限定の割引きっぷです。割引率は5パーセントから30パーセントと非常にお得です。ただし、トクだ値には重要な注意点があります。指定された列車・座席・区間以外へは自由席・立席を含め乗車できません。また、繁忙時期であるゴールデンウィーク、お盆、年末年始には設定除外日が存在します。つまり、年末年始の最も混雑する期間には、トクだ値が利用できない可能性が高いということです。このため、年末年始の新幹線利用を計画する際には、トクだ値の設定状況を事前に確認することが重要です。
乗り遅れた場合の対応と払い戻しルール
万が一、予約した新幹線に乗り遅れてしまった場合の対応についても知っておくことは、リスク管理の観点から重要です。
指定席を予約していた場合、乗り遅れても指定された列車の乗車日と同じ日のうちなら、普通車自由席に限って利用することができます。ただし、特急券については乗り遅れた時点で「使用済み」とみなされ、原則として払い戻しの対象外となります。乗り遅れた場合に、キャンセルや変更の救済措置が認められているのは原則当日のみです。重要な点として、乗り遅れた場合に後続列車に乗ることは可能ですが、予約した列車より早い列車に乗車することは認められていません。
自由席の場合は時間指定がないため、予定していた新幹線に乗り遅れた場合も手続きなしで後続列車に乗車できます。これは自由席の大きな利点といえます。時間に余裕を持てない状況では、自由席を選択する価値があります。
えきねっとの「新幹線eチケット（トクだ値）」やスマートEX・エクスプレス予約の「EX早特」などの割引きっぷについては特に注意が必要です。これらは予約した列車のみ有効のため、乗り遅れてしまった場合は、後続列車の特急券を再購入することで乗車が可能となります。つまり、追加で特急券代金が発生するということです。割引率が高い分、柔軟性には欠けるというデメリットがあります。
払い戻しとキャンセル料についても確認しておきましょう。指定席特急券の場合、列車出発日の2日前までなら、払い戻し手数料は1枚あたり340円です。出発日の前日から出発時刻までの払い戻し手数料は30パーセントかかります。ただし、最低金額は340円です。また、列車の出発日またはその前日にいったん変更した指定券を払いもどす場合には、手数料30パーセントを支払う必要があります。乗車券や自由席については、使用開始前であり、かつ有効期間内であれば、乗車券の手数料220円と自由席特急券220円の合計440円を差し引いた金額の払い戻しを受けることが可能です。
えきねっとやその他のネット予約の場合、キャンセル料は最低320円からと比較的安価です。キャンセルは列車出発時刻の4分前まで可能ですが、出発時刻を過ぎた場合には払い戻しされません。乗り遅れた際にクレジットカード払いの払い戻しを受ける場合は、クレジットカードを提示する必要があります。また、予約した新幹線が運休となった場合は、全額払い戻しを受けられます。天候不良や事故などで運休になった場合は、きっぷの購入先で手続きを行ってください。
東北・上越・北陸新幹線の年末年始事情
東海道・山陽新幹線だけでなく、JR東日本が運行する東北・上越・北陸新幹線も年末年始は大変混雑します。これらの新幹線を利用する方も多いため、混雑状況と対策について詳しく見ていきます。
東北・秋田・山形・上越・北陸新幹線の下りは12月30日の月曜日、上りは1月3日の金曜日と4日の土曜日がピークとなります。2024年から2025年の年末年始の実績では、下りのピーク日である12月30日には約14万4千席の予約がありました。12月28日から30日の「はやぶさ」「こまち」「やまびこ」「かがやき」「はくたか」については、夜間を除きほぼ満席の状態でした。
上りのピーク日である1月3日には約12万9千席の予約がありました。特に注目すべき点として、北陸新幹線の予約座席数は前年比136パーセント、東北新幹線は前年比122パーセントと、利用者数が増加傾向にあります。これは北陸新幹線の延伸効果や、東北地方への観光需要の増加が影響していると考えられます。
上越新幹線の2023年から2024年の年末年始では、自由席が200パーセントを超えたという報告もありました。これは通路やデッキにも立ち客がいる状態を意味します。年末年始のピーク時には、乗車率が140パーセントを超えることもあり、自由席に座るのは非常に難しい状況となります。このような状況を避けるためにも、指定席の早期予約が推奨されます。
混雑を回避するためのポイントとして、12月25日の水曜日、1月1日の水曜日（祝日）、1月6日の月曜日は、座席を多めに設定する日として比較的予約が取りやすくなっています。これらの日程を検討することで、混雑を避けた移動が可能です。特に1月1日は元日ということもあり、移動を避ける人が多いため、意外な穴場となることがあります。
JR東日本の新幹線では、えきねっとでの予約が便利です。事前受付サービスを利用すれば、発売開始前に予約申込ができます。また、みどりの窓口での早めの予約も有効な手段です。JR東日本の新幹線を利用する場合は、えきねっとへの会員登録を済ませておくことをお勧めします。
年末年始の新幹線利用における心構え
年末年始の新幹線利用では、予約の確保だけでなく、当日のスムーズな乗車のための心構えも重要です。事前準備をしっかり行うことで、ストレスを最小限に抑えた移動が可能になります。
まず、時間に余裕を持って駅に到着することが基本です。年末年始は駅構内も非常に混雑します。改札口の行列、ホームへの移動、そして車両への乗車まで、通常よりも時間がかかることを想定しておくべきです。少なくとも発車の30分前には駅に到着することをお勧めします。特に大きな駅では、ホームまでの移動距離も長くなるため、余裕を持った行動が必要です。
次に、荷物の準備についてです。新幹線の車内は荷物スペースが限られています。特に大型のスーツケースを持っている場合は、座席上部の荷物棚に収まらない可能性があります。最近では、特大荷物スペースつき座席の予約が必要な場合もありますので、事前に確認しておきましょう。3辺の合計が160センチメートルを超える荷物を持ち込む場合は、特大荷物スペースつき座席の予約が必要となります。
また、車内での過ごし方も考えておくと良いでしょう。混雑する新幹線では、通路を歩くことも難しい場合があります。飲み物や軽食、読み物などは乗車前に準備しておくことをお勧めします。特に、お子様連れの場合は、退屈しないための準備が重要です。長時間の移動中に子どもが騒いでしまうと、周囲の乗客に迷惑をかけてしまう可能性があるため、絵本やゲーム、お菓子などを用意しておくと安心です。
さらに、モバイルバッテリーの携帯も忘れないようにしましょう。新幹線の座席には電源コンセントが設置されていますが、すべての座席にあるわけではありません。特に自由席では、電源が利用できない席に座る可能性もあります。長時間の移動中にスマートフォンのバッテリーが切れると、予約確認やナビゲーションができなくなる恐れがあります。
最後に、乗車券と特急券の確認です。紙のきっぷの場合は紛失しないよう注意が必要です。ICカードやスマートフォンを使った乗車の場合は、バッテリー切れに注意してください。スマートEXやエクスプレス予約を利用している場合は、交通系ICカードの登録状況や、スマートフォンアプリの動作確認を事前に行っておくと安心です。当日になって慌てることがないよう、前日までに準備を整えておきましょう。
まとめと今後の予約行動
新幹線の年末年始予約は、基本的に乗車日の1か月前午前10時から開始されます。2025年から2026年の年末年始は、12月26日から1月4日までの期間、「のぞみ」号が全席指定席となるため、早めの計画と予約が特に重要です。この期間中の移動を予定している方は、今から準備を始めることをお勧めします。
混雑ピークは下りが12月30日、上りが1月3日と予測されています。これらの日に新幹線を利用する場合は、発売開始と同時に予約を行うか、事前申込サービスを活用することが成功への鍵となります。えきねっとの事前受付や、みどりの窓口での10時打ちサービスを利用することで、予約成功率を高めることができます。
エクスプレス予約やスマートEXでは1年前から予約が可能なため、これらのサービスを利用している方は、早い段階から計画を立てることができます。まだ会員登録をしていない方は、今からでも登録を済ませておくことをお勧めします。年会費無料のスマートEXは、登録のハードルが低く、初めての方でも利用しやすいサービスです。
自由席を利用する場合は、「ひかり」や「こだま」を選択し、始発駅からの乗車や座席数の多い車両を狙うことで、着席の可能性を高めることができます。ただし、年末年始期間中は「のぞみ」が全席指定席となるため、「ひかり」や「こだま」への集中も予想されます。
年末年始の新幹線予約は競争が激しいため、十分な準備と柔軟な対応が成功の鍵となります。本記事で紹介した情報やテクニックを参考に、自分の状況に合った予約方法を選び、余裕を持った行動計画を立ててください。予約が取れなかった場合でも、キャンセル待ちや時間帯の変更、乗車日の調整など、様々な対処法を試してみることが大切です。混雑期の移動は大変ですが、事前の準備をしっかり行えば、ストレスを大幅に軽減することができます。新幹線の予約は早めの行動が肝心です。1か月前の10時に合わせて準備を整え、確実に席を確保しましょう。快適な年末年始の移動を実現するために、計画的に行動することが重要です。
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