結婚相談所での結婚について「離婚率が高い」という不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。確かに、交際期間が短いスピード結婚や、条件重視の出会いというイメージから、そのような印象を持たれがちです。しかし、実際のデータを見ると、この認識は必ずしも正確ではありません。
日本全体の離婚率は約30-37%と言われており、3組に1組が離婚している現状があります。一方で、結婚相談所を通じて成婚したカップルの離婚率は一般的に10%程度とされており、実は一般的な恋愛結婚よりも離婚率が低い傾向にあります。2025年2月に実施された約20,000人を対象とした独自調査でも、この結果が支持されています。
とはいえ、すべての結婚相談所が同じというわけではありません。相談所の選び方や活動の仕方によっては、確かに離婚につながるリスクが高まる場合もあります。重要なのは、正しい知識を持って適切な相談所を選び、賢く活動することです。この記事では、結婚相談所の離婚率に関する実態と、幸せな結婚生活を送るためのポイントについて詳しく解説していきます。
結婚相談所での結婚は離婚率が高いって本当？実際のデータを教えて
結論から言うと、結婚相談所での結婚の離婚率は一般的な結婚よりも低いというのが実態です。具体的なデータを見てみましょう。
厚生労働省の統計によると、日本全体の離婚率は約30-37%程度となっています。2020年の人口動態統計では、婚姻件数が52万5,507組に対し、離婚件数は19万3,253組で、離婚率は約36.7%でした。さらに、入籍後3年以内のスピード離婚に限定すると、その率は20%前後、つまり5組に1組がスピード離婚している計算になります。
これに対して、結婚相談所を通じて成婚したカップルの離婚率は約10%程度と報告されています。これは一般的な結婚のスピード離婚率の約半分、または3分の1以下に相当します。ある結婚相談所の調査では、入籍後1年以内の離婚率が約6%という数字も報告されており、結婚相談所での結婚が長続きしやすいことを示しています。
ただし、「お見合い結婚の離婚率10%」という数字について、その根拠が不明確であるという指摘もあります。過去の歴史的背景（女性の社会進出が少なく離婚が困難だった時代など）を考慮せず、都合よく解釈されてきた可能性も否定できません。
それでも、2025年2月に実施された約20,000人を対象とした最新の独自調査では、「結婚相談所での結婚は他の手段よりも離婚率が低い」という結果が改めて確認されています。この調査は30代7,979人、40代11,660人という大規模なサンプルに基づいており、信頼性の高いデータと言えるでしょう。
リクルートブライダル総研の「婚活実態調査2024」によると、2023年の婚姻者のうち、婚活サービスを通じて結婚した人の割合は15.3%でした。結婚相談所も29.8%と高い割合を占めており、婚活サービスに対するポジティブな認識が過去最高となっています。また、特に20代の入会割合が増加しており、若い世代にも結婚相談所が受け入れられていることがわかります。
なぜ「結婚相談所＝離婚率が高い」というイメージがあるの？
結婚相談所に対して「離婚率が高そう」というイメージを持つ人が多いのには、いくつかの理由があります。
まず最も大きな要因は、「スピード結婚＝スピード離婚」という連想です。結婚相談所では一般的に交際期間を最大6ヶ月以内と定めているため、「短期間で結婚を決めるのは危険」「お互いをよく知らないまま結婚するから離婚しやすい」という印象を持たれがちです。確かに、恋愛結婚では2-3年の交際期間を経て結婚するケースが多いため、6ヶ月という期間は短く感じられるでしょう。
次に、「条件重視の出会い」に対する懸念があります。結婚相談所では年収、学歴、年齢などの条件で相手を絞り込むシステムが一般的です。このため、「愛情よりも条件を優先した結婚は長続きしない」「打算的な結婚は破綻しやすい」というイメージが生まれやすくなります。
また、メディアの影響も無視できません。テレビや雑誌では「結婚相談所での失敗談」や「離婚に至ったトラブル」が話題になりやすく、成功事例よりもネガティブな情報の方が印象に残りやすいという心理的な傾向があります。
さらに、過去の結婚相談所のイメージも影響しています。昔の結婚相談所は「最後の手段」「モテない人が利用する場所」といった偏見があり、そのようなネガティブなイメージが現在も残っている可能性があります。
業界の透明性の低さも一因となっています。多くの結婚相談所では、成婚率の算出方法や実際の離婚率について詳細なデータを公開していません。「成婚率」の定義や計算方法が相談所によって異なり、高く見せるための工夫がされている場合もあります。このような不透明さが、消費者の不信や疑念を招いている面もあるでしょう。
実際には、結婚相談所での出会いには多くのメリットがあります。結婚が明確な目的であること、事前の情報開示により冷静な判断ができること、価値観の綿密なすり合わせが可能であること、プロフェッショナルなサポートが受けられることなど、離婚リスクを下げる要素が多く含まれています。
しかし、これらのメリットが十分に理解されていないため、「結婚相談所＝離婚率が高い」という誤ったイメージが定着してしまっているのが現状です。
結婚相談所で結婚した人が離婚しやすい原因は何？
結婚相談所での結婚が全体的には離婚率が低いとはいえ、中には離婚に至ってしまうケースも存在します。その原因を理解することで、同じ失敗を避けることができます。
最も大きな原因は「条件面だけで結婚相手を決めてしまう」ことです。結婚相談所では年齢、年収、学歴、家族構成などの条件で相手を絞り込むことができますが、仮交際や真剣交際に進んでも条件を最優先してしまうと危険です。実際に結婚生活が始まった時に、性格や価値観の不一致が表面化し、離婚につながることがあります。感情が伴わない結婚は、長期的な関係を維持することが困難になりがちです。
焦りによる不適切な相手選びも深刻な問題です。「この人を逃したら結婚できない」「年齢的にもう時間がない」という心理的プレッシャーから、冷静な判断力を失い、本来は相性の良くない相手を選んでしまうケースがあります。結婚は人生の大きな決断であり、焦らず慎重に選択することが重要です。
自分を偽る行為も離婚の原因となります。「とにかく結婚したい」という目標から、相手に良く見られたいと本来の自分とは異なる人格を演じてしまうことがあります。しかし、結婚後に本質的な部分での不一致が生じ、「こんな人だと思わなかった」という失望から離婚に至る可能性があります。
意見を言わない受身の姿勢も問題です。相手に気を遣いすぎたり、「嫌われたくない」という気持ちから自分の意見を言わずに「いいよ」「大丈夫です」と答えてしまうことがあります。これは間違った気遣いであり、不満が蓄積し、最終的に爆発して離婚に至ることもあります。
交際期間の短さも影響します。結婚相談所のルールでは最大6ヶ月以内に結婚を決めることが一般的ですが、この期間では相手の本質を完全に理解することは困難です。特に、相手の家族関係、金銭感覚、ストレスへの対処法、健康状態などは、長期間の付き合いでなければ見えてこない部分があります。
相談所選びの失敗も離婚率を高める要因となります。利益優先で会員のサポートを怠る相談所、高圧的なカウンセラーがいる相談所、強引に成婚を誘導する相談所などを選んでしまうと、適切なマッチングやサポートが受けられず、結果として不適切な相手との結婚につながる可能性があります。
さらに、成婚後のサポート不足も見逃せません。多くの結婚相談所では成婚退会後のフォローがなく、結婚生活で生じる問題に対処するための支援が得られません。新婚期は様々な調整が必要な時期であり、この段階でのサポートの有無が離婚率に影響することがあります。
結婚相談所選びで失敗すると離婚率が高くなるって本当？
結婚相談所選びの失敗は、確実に離婚率を高める要因となります。なぜなら、結婚相談所の質やサポート体制は、マッチングの精度や成婚後の満足度に直接影響するからです。
最も危険なのは「疲弊の構造」を持つ相談所です。多くの相談所は、会員の成功よりも「長期間在籍させる」ことを優先するビジネスモデルになっています。月会費が安定的に入る仕組みになっているため、積極的なサポートが行われず、会員は適切な相手に出会えないまま時間だけが過ぎていきます。このような環境では、焦りから不適切な相手を選んでしまうリスクが高まります。
カウンセラーの質の問題も深刻です。「婚活のプロ」と称するアドバイザーが、実際は「元婚活者」に過ぎず、専門的な資格を持たない場合が多いのが現実です。彼らのアドバイスが「条件を緩めましょう」「私のやり方が正解」といった一方的なものになりがちで、会員の価値観や状況を無視して押し付けられることがあります。
特に問題なのは、高圧的な態度を取るカウンセラーの存在です。会員に対して精神的に追い込んだり、差別的な発言をしたり、時代遅れの結婚観を押し付けたりするケースが報告されています。このような環境では、会員が自分の本当の気持ちを伝えることができず、適切なマッチングが行われません。
強引な成婚誘導も大きな問題です。悪質な相談所では、成婚料（20万円程度が目安）欲しさに、カップルの関係性が十分に深まっていないにもかかわらず、強引に成婚をプッシュすることがあります。これにより、会員が焦って結婚を決断し、後に「やっぱり合わない」という理由で離婚に至るケースが考えられます。
会員の質の管理不足も見逃せません。一部の相談所では、プロフィールの虚偽申告をチェックする体制が不十分で、年収や職業、学歴などに嘘がある会員が混入している場合があります。また、性病や精神疾患などの重要な情報を隠している会員への対応が適切でないケースも報告されています。
料金体系の不透明さも問題です。入会前に説明されていなかったオプション料金の発生、紹介人数の違い、中途解約時の高額な違約金など、契約に関するトラブルが多発しています。このような相談所では、会員が経済的なプレッシャーを感じ、冷静な判断ができなくなる可能性があります。
成婚率の算出方法の不透明さも選択を誤らせる要因です。「成婚率」の定義や計算方法が相談所によって異なり、実際よりも高く見せるための工夫がされている場合があります。会員数が少ない相談所ほど有利になる算出方法や、実際の成婚者数を明示しないケースもあり、消費者が正しい判断を下すことが困難になっています。
倒産リスクも考慮すべき点です。結婚相談所業界は参入障壁が低い一方で、経営維持が難しく、2023年は過去最多の倒産を記録しています。特に安価な相談所では、十分な運営資金を確保できず、突然サービスが終了するリスクがあります。活動中に相談所が倒産すれば、当然ながら適切なサポートは受けられなくなります。
逆に、質の高い結婚相談所を選べば離婚率を大幅に下げることができます。手厚いサポート体制、経験豊富で信頼できるカウンセラー、透明性の高い料金体系、成婚後のフォロー体制などが整った相談所では、会員が安心して婚活に取り組むことができ、適切なマッチングが実現されます。
結婚相談所を使って離婚率を下げるにはどうすればいい？
結婚相談所を利用して離婚率を下げ、幸せな結婚生活を送るためには、戦略的なアプローチが必要です。以下の具体的な方法を実践することで、成功確率を大幅に高めることができます。
まず最も重要なのは、信頼できる結婚相談所を選ぶことです。複数の相談所を比較検討し、資料請求サービスなどを活用して、自宅でじっくりとパンフレットを比較しましょう。サービス内容、料金体系、サポート体制、クーリングオフの有無などを客観的かつ冷静な視点で見極めることが重要です。
無料相談を積極的に活用することも欠かせません。ホームページだけではわからない実際のサービスの質やスタッフの対応を直接確認できます。質問に対して正直に答えるか、自社の強みを明確に説明できるか、料金体系やサポート内容が透明かなどをチェックしましょう。特に、カウンセラーとの相性は婚活の成功に大きく影響するため、違和感を感じた場合は他の相談所も検討することが重要です。
SNSでの情報発信を確認することで、その相談所の思想や価値観、実際のサポート内容が見えてきます。時代遅れの結婚観を押し付けるような古いタイプの仲人がいる相談所は避けるべきです。現代的で柔軟な価値観を持ち、会員一人ひとりに寄り添ったサポートを行っている相談所を選びましょう。
活動においては、条件面だけで結婚を決めないことが最も重要です。相手の人間性や相性を重視し、条件はあくまで候補者を絞り込む基準として活用しましょう。年収や学歴などの数字だけでなく、価値観、人生観、コミュニケーションスタイルなどの内面的な要素を重視することが、長期的な幸せにつながります。
焦りは絶対にNGです。「この人を逃したら結婚できない」「年齢的にもう時間がない」という心理的プレッシャーに負けず、結婚は人生の大きな決断として慎重に行いましょう。真に相性の良い相手であれば、時間をかけて関係を深めても問題ありません。
自分の意見をきちんと伝えることも重要です。相手やカウンセラーに対し、自分の本音や希望を正直に伝えることが、ミスマッチを防ぎ、信頼関係を築く上で不可欠です。「嫌われたくない」という気持ちから自分を偽るのではなく、ありのままの自分を受け入れてくれる相手を見つけることが大切です。
交際期間を十分に設けることも考慮しましょう。結婚相談所には交際期間のルール（仮交際3ヶ月、真剣交際3ヶ月で計6ヶ月以内）がありますが、可能であれば最低6ヶ月～1年程度の交際期間を設け、お互いを深く理解する時間を作ることが理想的です。
価値観のすり合わせを徹底的に行うことも欠かせません。将来設計（仕事、子ども、家事育児、同居の有無など）、お金の管理方法、生活スタイル、価値観（時間、お金、休日の過ごし方、清潔感など）について、詳細な話し合いをしましょう。これにより、結婚後に発覚しがちな「こんなはずじゃなかった」というミスマッチを未然に防ぐことができます。
最後に、成婚退会後のサポートも確認しておきましょう。結婚相談所によっては、成婚後も夫婦関係の相談や人生の満足度を高めるためのサービスを提供している場合があります。長期的な視点でサポートしてくれる相談所を選ぶことが、結婚後の安定した生活につながります。
これらのポイントを実践することで、結婚相談所を使った婚活の成功確率を高め、離婚率を大幅に下げることが可能になります。重要なのは、短期的な成婚だけでなく、長期的な幸せを見据えた活動を行うことです。
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