トコジラミの予防と駆除方法

生物

トコジラミは、夜間に活発に活動し、寝ている人間を刺して吸血する害虫でございます。別名ナンキンムシとも呼ばれます。家庭などでの発生要因は、荷物などと共に外から持ち込まれることが一般的とされています。刺される部位は手足や首などの露出部分が多く、繰り返し吸血されることによってかゆみが生じます。生活環境の清潔さに関係なく棲息・繁殖する昆虫でございます。

トコジラミの特徴

成虫の大きさは5~8ミリメートルと小さく、扁平で非常に薄い体形が特徴です。夜間に寝ている人の手や足、首など露出している部分から吸血します。刺されると非常に強いかゆみを生じます。メスは1日に5~6個の卵を産み、生涯で200~500個の卵を産みます。飢えにも強いため、一度家の中に広がると駆除が難しくなります。

生息場所

トコジラミは夜間に吸血するため、寝室や布団、ベッドの周りに多く生息します。体が扁平で狭い場所にもぐり込みやすく、暗くて温かい場所を好みます。以下の場所に生息することが多いです:

  • ベッドの隙間や裏、マットレスの中
  • 家具の隙間や裏
  • 本棚(本の間も)
  • ダンボール
  • カーペットの下
  • 床や壁の継ぎ目、畳の縁
  • ブラインドやカーテン
  • 電化製品の裏や内部
  • 障子、掛け軸の裏

生息している場所には血糞という黒いシミが多く見られます。

トコジラミ予防の基本

  • 潜みやすい場所を中心にこまめに掃除機をかける。特にトコジラミが好む隙間は重点的に掃除を行う。
  • 目張りをして隙間自体を少なくする。
  • ベッドや布団の周りを整理整頓し、掃除機をかけやすくする。不用品が多いとトコジラミの隠れ場所が増えます。
  • 施設の場合、来客用のカウンターや椅子の周りを整理整頓する。
  • 掃除機から広がるのを防ぐため、掃除機は人のいる部屋に置かないか、ポリ袋などに入れる。
  • かゆみを感じた場合、ダニと勘違いしてくん煙剤タイプの殺虫剤を使用すると被害が他の部屋に広がることがあるため注意が必要です。

トコジラミの駆除方法(家庭での方法)

  • 掃除機で吸い取る:ゆっくりと掃除機を動かし、吸い取ったごみはすぐに密封して捨てます。被害部屋で使用した掃除機をそのまま被害のない部屋に置くと、掃除機の隙間からトコジラミが出てきて被害が広がることがあります。
  • ガムテープで捕る:トコジラミや卵をガムテープでくっつけて駆除します。見える範囲で丁寧に捕り、ガムテープは密封して捨てます。素手では潰さないようにしましょう。
  • 殺虫剤を使用する:トコジラミに効く殺虫剤を販売店で確認して購入します。有効成分がプロポクスルまたはメトキサジアゾンの殺虫剤が効果的です。市販のピレスロイド系殺虫剤は効果がないことがあります。
  • 廃棄できるものは廃棄する:被害が大きい場合、家具などは駆除よりも廃棄した方が経費が安く確実なことがあります。ダンボールは特にトコジラミが隠れやすいため、被害のある部屋のダンボールは必ず捨てましょう。
  • 熱で処理する(主に布類):シーツや衣類は81度以上のお湯に5分以上浸けます。布団や畳などは駆除業者が熱乾燥車を持っていれば熱処理できます。
  • 他の部屋には持ち出さない:駆除や廃棄を目的とする場合を除き、被害発生場所からシーツや寝具類、掃除機、ほうきなどを持ち出さないようにします。持ち出す場合は、ビニール袋に入れてしっかり封印します。

以上の方法で、トコジラミの予防と駆除を行いましょう。発生状況によっては、専門業者に依頼することも検討してください。

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