フラット35金利2.08%に上昇!2026年1月の最新動向と対策を解説

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フラット35の金利は、2026年1月に年2.08%となりました。これは現行の団体信用生命保険込みの金利制度となった2017年10月以降で初めて2%の大台を超えた水準であり、住宅ローン市場において歴史的な転換点を迎えたことを意味します。返済期間21年以上35年以下、融資率9割以下という最も一般的な条件における最頻金利は、前月の1.97%から0.11ポイント上昇しており、2025年11月から3ヶ月連続での上昇を記録しています。

この金利上昇の背景には、日本銀行による金融政策の正常化があります。長きにわたる超低金利時代に慣れ親しんだ住宅購入検討者にとって、「2%超え」という数字は心理的なインパクトが大きいものですが、一方で「子育てプラス」などの金利引き下げ制度を活用すれば、実質的な金利負担を大幅に軽減することも可能です。本記事では、2026年1月のフラット35金利の詳細から、上昇の背景となる経済要因、民間金融機関との比較、そして金利負担を抑えるための具体的な方法まで、住宅ローンを検討している方が知っておくべき情報を網羅的に解説します。

フラット35の2026年1月金利とは

フラット35の2026年1月適用金利は、住宅金融支援機構が2026年1月5日に発表しました。最も多くの利用者が該当する融資率9割以下で返済期間21年以上35年以下の条件では、金利は年2.08%となっています。この金利は取扱金融機関によって異なり、2.08%から4.74%の範囲で設定されていますが、2.08%が最も多くの金融機関で採用されている最頻金利です。

前月である2025年12月の金利は1.97%でしたので、1ヶ月で0.11ポイントの上昇となりました。さらに遡ると、2025年11月は1.90%、10月は1.89%でしたので、秋口までは1.8%台後半で安定していた金利が、年末にかけて急角度で上昇したことがわかります。特に直近2ヶ月間、すなわち2025年11月から2026年1月までの期間だけで累積0.18ポイントもの上昇幅を記録しており、その急激さが際立っています。

2022年1月時点ではフラット35の金利は1.30%でした。そこから約4年で0.78ポイント、率にして約1.6倍もの負担増となった計算になります。かつて「フラット35は1%台で借りられる」というのが常識でしたが、2026年1月をもってその認識は完全に過去のものとなり、現在は「2%台前半で全期間固定できるかどうか」が住宅ローン選びにおける新たな焦点となっています。

融資率と返済期間による金利の違い

フラット35の金利は、融資率と返済期間によって異なる水準が設定されています。融資率とは、住宅の購入価格または建設費に対する借入金額の割合を指します。

融資率が9割以下で返済期間が21年以上35年以下の場合、金利は2.08%です。一方、同じ融資率9割以下でも返済期間を20年以下に短縮した場合、金利は1.71%に設定されています。35年返済と比較して0.37ポイント低い水準となりますが、こちらも前月比で0.13ポイント上昇しており、基準金利の上昇傾向からは免れていません。

自己資金が物件価格の1割に満たず、融資率が9割を超える場合は、より高いリスクプレミアムが課されます。融資率9割超で返済期間21年以上35年以下の場合、金利は2.19%となり、融資率9割以下の利用者よりも0.11ポイント高い設定です。返済期間20年以下の場合でも1.82%と、やはり9割以下の同条件より高くなっています。この差額は35年という長期にわたって継続するため、頭金をどれだけ用意できるかが総返済額に大きく影響します。

金利上昇の背景にある日銀の金融政策

2026年1月にフラット35の金利が2%を超えた根本的な要因は、日本銀行による金融政策の正常化、すなわち利上げ路線の継続にあります。日銀は2025年12月18日および19日に開催された金融政策決定会合において、政策金利を従来の0.50%程度から0.25ポイント引き上げ、0.75%程度とすることを決定しました。

植田和男総裁は、経済・物価情勢が日銀の見通し通りに推移すれば、今後も断続的に政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく方針を明確に示しています。賃金と物価の好循環が確認されつつあること、実質金利が依然として大幅なマイナス圏にあることから、経済活動を支える緩和的な金融環境は維持しつつも、過度なインフレや円安を抑制するために「中立金利」を意識した政策運営へと舵を切っています。

この日銀の姿勢を受けて円安が進行し、一時1ドル157円台後半となりました。円安は輸入物価の上昇圧力を通じて国内のインフレ期待を高め、さらなる金利上昇圧力を生むという循環が形成されています。

長期金利の急騰とフラット35への影響

住宅ローンの固定金利を決める指標となるのは、政策金利そのものではなく、市場で取引される10年物国債、いわゆる長期金利の利回りです。日銀の利上げ決定を受け、国内債券市場は敏感に反応しました。

2025年最後の取引日となった12月30日、新発10年物国債の利回りは2.07%という高水準で取引を終えました。2025年11月末時点では1.825%でしたので、わずか1ヶ月という短期間で0.245ポイントも急騰したことになります。債券価格の下落、すなわち利回りの上昇は、日銀が2026年以降も追加利上げを行うとの観測が強まったこと、および政策金利の影響を受けやすい中期債を中心に売り圧力が強まり、それが長期ゾーンへ波及した結果と分析されています。

フラット35の金利は、住宅金融支援機構が資金調達のために発行する「機構債」の利回りを基準に決定されます。機構債の利回りは国債利回りに連動するため、国債利回りの上昇はほぼタイムラグなく住宅ローン金利へと転嫁される仕組みになっています。2026年1月の金利決定において、機構債の表面利率は2.45%まで上昇したと推測されており、この調達コストの上昇が2.08%という金利水準に反映されています。

民間銀行の固定金利との比較

フラット35の2.08%という金利が高いか安いかは、何と比較するかによって評価が変わります。民間大手銀行の固定金利と比較した場合、フラット35の相対的な優位性はむしろ高まっていると言えます。

三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などの大手銀行は、2026年1月の10年固定型住宅ローン金利を一斉に引き上げました。大手5行の最優遇金利の平均は2.734%となり、前月比で0.288ポイントも上昇しています。これは6ヶ月連続の上昇であり、民間銀行は市場金利の上昇リスクをより厳格に価格へ転嫁している状況です。

民間銀行の10年固定が2.7%台であるのに対し、全期間固定であるフラット35が2.08%で提供されている事実は注目に値します。10年固定は10年後に金利が見直されるのに対し、フラット35は最長35年間ずっと同じ金利が適用されます。金利変動リスクを完全に回避できる全期間固定でありながら、期間限定の固定よりも低い金利で借りられるというのは、フラット35の大きなメリットです。

変動金利との金利差は約1.5ポイント

一方で、変動金利と比較すると金利差は極限まで拡大しており、住宅ローン選びにおいて最も悩ましいポイントとなっています。2026年1月時点でも、変動金利は依然として低水準を維持しています。

住信SBIネット銀行では通期引下げプランで年0.65%程度、auじぶん銀行では全期間引下げプランで年0.834%、PayPay銀行では全期間引下型で年0.63%、三井住友銀行ではWEB申込専用で年0.595%程度となっています。フラット35の2.08%と変動金利の0.5%から0.6%台との間には、約1.4%から1.5%もの金利差が存在します。

3,000万円を35年間で借り入れた場合を試算すると、この金利差は月々の返済額で数万円、総返済額では数百万円単位の差となります。この目先の経済合理性が、多くの利用者を変動金利へと誘導する最大の要因となっています。

2026年4月には変動金利も上昇見込み

ただし、現在の変動金利の低水準が永続する保証はありません。むしろ、2026年春には変動金利も本格的な上昇局面に入るとの予測が支配的です。

多くの金融機関において、変動金利の基準となる「短期プライムレート」に連動した基準金利の見直しが予定されています。三菱UFJ銀行などは、2025年12月の短期プライムレート引き上げに伴い、2026年3月1日に基準金利を見直し、2026年4月1日から新金利を適用するスケジュールを発表しています。実際の返済額への反映は7月以降となります。

専門家の予測では、2026年4月には各銀行が新規貸出金利および既存借入者の適用金利を0.25%前後引き上げると見られています。現在表示されている0.6%前後の金利は、数ヶ月後には0.8%から0.9%台へとシフトする可能性が高いということです。

さらに注意すべきは、変動金利利用者を金利急騰から守るとされる「5年ルール」や「125%ルール」を採用しない銀行が増えている点です。5年ルールとは5年間は返済額が変わらない仕組み、125%ルールとは見直し後の返済額が従前の1.25倍までに抑えられる仕組みを指します。SBI新生銀行、PayPay銀行、ソニー銀行などのネット銀行の一部では、これらのルールを設けていません。ルールがない銀行で借りている場合、金利上昇は翌月からダイレクトに返済額増額として跳ね返ってきます。

子育てプラスで金利を大幅に引き下げる方法

表面金利2.08%という数字は確かにインパクトがありますが、2026年時点のフラット35には、これを強力に補正する「フラット35子育てプラス」という制度が用意されています。この制度を理解し活用できるかどうかが、フラット35を選択する際の決定的なポイントとなります。

子育てプラスは、子育て世帯や若年夫婦世帯を対象に、子供の人数や住宅の性能などに応じて「ポイント」を加算し、その合計ポイントに応じて金利を引き下げる仕組みです。1ポイントにつき当初5年間の借入金利が年0.25%引き下げられます。

通常のポイント上限は4ポイント、すなわち年1.0%の引き下げですが、子育てプラスを利用する場合はこの上限を超えてポイントを積み上げることが可能です。5ポイント以上を獲得した場合、当初5年間の引き下げ幅に入りきらなかった分は6年目以降に繰り越されます。例えば10ポイント獲得すれば、1年目から5年目は年1.0%引き下げ、6年目から10年目も年1.0%引き下げ、11年目から15年目は年0.5%引き下げといった長期間にわたる優遇を受けられます。

子育てプラス活用の具体例

子育てプラスを活用した場合、実際にどの程度の金利になるのか、具体的なケースで見てみましょう。

まず、若年夫婦がZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を購入する場合を考えます。夫婦のいずれかが40歳未満の若年夫婦世帯であれば1ポイント、住宅の性能がZEHであれば3ポイントで、合計4ポイントを獲得できます。この場合、当初5年間の金利は基準金利2.08%から1.0%が引き下げられ、年1.08%となります。6年目以降は年2.08%に戻りますが、子供がいなくても若年夫婦であれば、ZEHという性能要件を満たすことで変動金利に迫る低金利を実現できるのです。

次に、子供3人世帯がZEHかつ地域連携型を利用して購入する場合を見てみましょう。子育て世帯として子供1人につき1ポイントで3ポイント、ZEHで3ポイント、地域連携型で2ポイント、長期優良住宅で1ポイント、合計9ポイントを獲得できます。この場合、当初5年間は年1.08%、6年目から10年目も年1.08%、11年目から15年目は年1.83%、16年目以降は年2.08%となります。

このように多子世帯や地方移住、高性能住宅の組み合わせによっては、当初10年間にわたり1%台前半の金利を維持することも可能です。表面金利の2.08%という数字だけを見て判断するのではなく、自身の属性で実効金利がいくらになるかを計算することが極めて重要です。

子育てプラス利用時の注意点

この強力な金利引き下げ制度には、いくつかの制約があることも理解しておく必要があります。

まず「予算」という制約があります。子育てプラスは国の予算事業であるため、予算額に達する見込みとなった場合は年度途中であっても受付が終了する可能性があります。過去にも同様の支援事業が早期終了した例があるため、利用を検討している場合は住宅金融支援機構の公式サイトでの告知を頻繁に確認し、早めの申し込みを行うことが推奨されます。

また、この制度は「借り換え」には利用できず、あくまで新規借り入れまたは買い替えが対象である点にも注意が必要です。既存の住宅ローンを借り換えてフラット35にする場合は、子育てプラスによる金利引き下げを受けることはできません。

固定金利への回帰傾向と駆け込み需要

金利上昇が現実のものとなり、変動金利の先高観が強まる中で、市場では固定金利への回帰現象が見られ始めています。2025年7月から9月期のフラット35利用件数は前年同期比で約51%も増加しました。これは変動金利の上昇リスクを恐れた層が、「今のうちに金利を固定しておきたい」という動機でフラット35を選択した結果と考えられます。

「2%超え」というニュースは、一種の心理的なトリガーとなっています。「もう低金利時代には戻らない」「早く固定しなければさらに上がる」という焦燥感が、駆け込み需要を喚起しています。

新規購入者だけでなく、既存の住宅ローン利用者における借り換えの検討も重要性を増しています。過去に高い変動金利で借りている層や、固定期間選択型の期間終了を控えている層にとっては、今回の局面が重要な意思決定のタイミングとなっています。

今後の金利見通しと2026年以降の予測

今後の金利動向について、楽観的なシナリオを描くことは困難です。みずほリサーチ&テクノロジーズや第一生命経済研究所などのエコノミストは、日銀が2026年内にも追加利上げを行い、政策金利を1.0%程度まで引き上げる可能性が高いと予測しています。

インフレ率が安定的に2%を超え、賃上げが定着すれば、金利の正常化はさらに進むと考えられます。それに伴い長期金利は2.5%から3.0%のレンジを目指して上昇する可能性があります。そうなればフラット35の金利も現在の2.08%から、2.3%、2.5%と段階的に切り上がっていく展開が想定されます。2026年は「金利上昇の入り口」に過ぎないかもしれません。

歴史的に見れば、2%程度の住宅ローン金利は依然として低水準です。今後金利が3%台、4%台に上昇するリスクを考えれば、「35年間ずっと2.08%で変わらない」という権利を今のうちに確保することは、資産防衛の観点から合理的な選択肢となり得ます。

フラット35と変動金利、どちらを選ぶべきか

住宅ローンを検討している方にとって、フラット35と変動金利のどちらを選ぶべきかは最も悩ましい問題です。それぞれのメリットとデメリットを整理したうえで、判断の指針を示します。

フラット35を選ぶメリットは、35年間金利が変わらないため返済計画が立てやすいこと、金利上昇リスクを完全に回避できること、そして子育てプラスなどの制度を活用すれば実質金利を大幅に下げられることです。デメリットは変動金利と比較して当初の金利が高いこと、金利が下がっても恩恵を受けられないことです。

変動金利を選ぶメリットは当初の金利が低いこと、金利が上がらなければ総返済額を抑えられることです。デメリットは金利上昇リスクがあること、5年ルールや125%ルールがない銀行では返済額が急増する可能性があること、将来の返済計画が読みにくいことです。

「全額変動は怖いけれど、全額固定は金利が高すぎる」という場合は、借入額の半分を変動、半分を固定(フラット35)にする「ミックスローン」が有効なリスクヘッジとなります。2026年は金利動向が読みづらい年だからこそ、どちらに転んでも対応できる分散的なアプローチが選択肢として検討に値します。

住宅ローン選びで重視すべきポイント

これから住宅ローンを組む、あるいは見直しを検討している方は、以下のポイントを意識することをおすすめします。

第一に、「表面金利」ではなく「実質総負担」で比較することです。目先の金利だけで判断せず、子育てプラスによる引き下げを加味した当初5年から10年間の実質金利を計算してください。特にZEHなどの高性能住宅を選ぶことで金利コストを大きく下げられるため、物件選びの段階から金利優遇を意識することが重要です。

第二に、変動金利を選ぶなら「5年ルール・125%ルール」の有無を確認することです。ネット銀行の低金利は魅力的ですが、ルールがない場合は金利上昇が直ちに家計を直撃します。そのリスクを許容できる十分な余剰資金があるかどうかが選択の基準となります。

第三に、頭金の準備を検討することです。融資率9割以下と9割超では金利に0.11ポイントの差があり、これが35年間続きます。可能であれば物件価格の1割以上の自己資金を用意することで、総返済額を抑えることができます。

まとめ

2026年1月のフラット35金利2.08%は、日本の住宅ローン市場における大きな転換点となりました。団信込みの現行制度で初めて2%を超えたこの金利水準は、「金利のある世界」への完全な移行を象徴しています。

しかし、この数字は単なる「悲報」ではありません。市場の正常化に伴う必然的な調整であり、同時に子育てプラスのような強力な金利引き下げ制度も用意されています。民間銀行の10年固定金利が2.7%台に達していることを考えれば、全期間固定で2.08%というフラット35の相対的な優位性はむしろ高まっています。

重要なのは、変化を恐れて思考停止するのではなく、制度の仕組みを正しく理解し、自分のライフプランに合わせた最適な戦略を組み立てることです。子育て世帯や若年夫婦世帯であれば子育てプラスを最大限活用すること、高性能住宅の購入を検討すること、そして必要に応じてミックスローンを活用することなど、選択肢は複数あります。

2.08%という数字の裏にある政策的な意図と市場の現実を冷静に見極め、賢い選択を行うことが、これからの住宅取得者には求められています。

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